抵当権抹消の書類を紛失した場合はどうしたらいい？

よく、お客様より「抵当権を抹消したいが書類が見当たらない」とのご連絡をいただくことがあります。住宅ローンの完済後、基本的に金融機関は当時の契約書とともに抵当権抹消書類をお客様へお渡しします。しかしその書類を受け取ったまま放置してしまい、後に紛失してしまった場合は、借入をした金融機関へ再発行を依頼することが可能です。

書類の再発行は原則として債務者（金融機関で融資を受けた方）本人が行います。金融機関は債務者の利用実績や完済状態を確認し、書類を再発行します。しかし、一部の書類は抵当権設定時の契約書（又は抵当権設定の登記識別情報）となるため、再発行ができないものがあります。その際は、一度司法書士が法務局に登記申請し、法務局から金融機関へお尋ねの書面が郵送されますので、金融機関はその書類に間違いない旨記載し、押印をして法務局へ返送する手続きを行います。

通常、抵当権抹消登記は１～２週間程度で完了しますが、書類を一度紛失した抵当権抹消登記の場合は、法務局と金融機関との書類のやりとりがありますので、登記完了までにさらに１～２週間程度の時間が追加されます。

金融機関で書類の準備と登記完了までには、場合によっては１か月程度かかることがありますので、余裕をもって再発行の手続きを行ってください。